ヨーロッパの裁判所は権力分立が確立出来ているのか、歴史が違うのか独自の判決が出るケースが多いような気がする。特定の機関や企業等の圧力に弱いとある国の裁判所や、判決にさえも色々と忖度が影響しているよううな気がする我国とはえらい違いだ。原告の男性は1日3~4時間を15年間使い続けたということは年間200日×4時間として800時間。それが15年間なので12000時間携帯を頭に押し付けていたとだ。普通はここまでのヘビーユーザーはなかなかいないだろう。右耳から異変があったということだから右耳に押し当てていたと推測はされるが、イヤホンマイク等を使用していれば結果は違っていたかも知れない。携帯電話は電磁波(電波)を利用して通信する機器であるので、電磁波の影響を完全に無くすことは不可能だとしてもハンズフリーやイヤホンマイク等を使用して、端末と人体の距離を取ることは基本中の基本だと覚えておいて欲しい。

【ローマAFP=時事】イタリアの裁判所がこのほど、携帯電話の長時間にわたる使用が原因で良性の脳腫瘍ができたと訴えた男性労働者の主張を認め、社会保障当局に賠償するよう命じた。
イタリア北部イブレア裁判所の判決は11日に言い渡されたが、20日に初めて公になった。今後、不服申し立てが行われる可能性もある。
訴えを起こしたのは、ロベルト・ロメオさん(57)。裁判では、15年にわたり、仕事で日々3~4時間の携帯電話の使用を余儀なくされていたと話した。
ロメオさんは、携帯電話を悪者扱いしたくないとしながらも、使い方にはもっと気を付ける必要があると話す。そして、「最初は、右耳が常に詰まったような感覚があった。2010年に腫瘍と診断されたが、幸いなことに良性だった。ただ、聴覚神経を切除する必要があり、今は何も聞こえなくなった」とこれまでの経過を説明した。
専門家は、腫瘍とその治療により、ロメオさんの身体機能の23%に支障が生じたと算出。これを受けて裁判所は、損害賠償として月々500ユーロ(約5万9000円)を支払うよう国民労災保険協会「INAIL」に命じた。
携帯電話による健康へのリスクの有無を調べた研究の大半は、一般的な使用であれば、人の健康を脅かす深刻なリスクはないと結論付けている。
しかし、過度の使用で一定のリスクが生じる恐れがあるとする研究結果もあり、多くの専門家らは、この比較的新しいテクノロジーに対して適切な評価を下すのは時期尚早との見解を示している。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2017/04/24-10:53)