宇都宮大学 工学部 情報工学科 助教授 工博
上村 佳嗣 氏
携帯電話の電波ハザード問題より


携帯電話を左手にもち、60度傾けて耳に当てた状態を模擬して計算。
周波数は900MHzと1.5GHzの2種類であり、900 MHzのほうはモノポールアンテナ、1.5GHzのほうはダイポールアンテナについての結果である。図1は頭部横断面のSAR分布であり、図2は側頭部表面のSAR分布である。結果はアンテナの出力電力1W当たりのものであり、赤が上限の10W/kgを、青が下限の1mW/kgを表し、対数的にカラーマップで等高線表示してある。図2より、900MHzのほうが中まで浸透しており、1.5GHzのほうは表面に集中している。いずれの携帯電話でも耳の付け根あたりにSARのピークがある。図3では900MHzモノポールの方は耳を中心に分布しているが、1.5GHzダイポールアンテナでは給電点がやや上部後方になるため、分布もそちらにシフトしている。


↓図1 頭部横断面のSAR分布(数値計算)



↓図2 側頭部表面のSAR分布(数値計算)


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